[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ご主人から奥様の誕生日プレゼントに、
毎年、市販されていない一点ものを贈られている方からの
ご依頼でお作りした、バッグと草履。
9月のお誕生日にお渡しになってから投稿しようと思っておりましたが、
大変遅くなってしまいました。
バッグの柄は、シンプルなグラデーションと
「よしえ」さんというお名前を隠したリボン(チョウチョ)。
カタカナをアレンジしております。
バッグの形は「利休バッグ」という和風の名前なれど、
柄によっては洋服でもいけるのでは?と思いまして、
裏と表で、雰囲気を変えることにしました。
草履の鼻緒は、バッグのマチ部分で使用したものと共布で。
色合いは、奥様がお好きだというデイ○ーダックをイメージ。
仕立ててくださった職人さん方にも、本当にお世話になりました。
「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、窓の外を指さして云いました。
線路のへりになったみじかい芝草の中に、月長石ででも刻きざまれたような、すばらしい紫のりんどうの花が咲いていました。
「ぼく、飛び下りて、あいつをとって、また飛び乗ってみせようか。」ジョバンニは胸を躍らせて云いました。
「もうだめだ。あんなにうしろへ行ってしまったから。」
カムパネルラが、そう云ってしまうかしまわないうち、次のりんどうの花が、いっぱいに光って過ぎて行きました。
と思ったら、もう次から次から、たくさんのきいろな底をもったりんどうの花のコップが、湧くように、雨のように、眼の前を通り、三角標の列は、けむるように燃えるように、いよいよ光って立ったのです。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より
私はどうも、紫色や青色の花が好きみたいです。
リンドウの花というと、このお話のこの部分か
小学生の時に(理科かな?)授業で行った野原で、
草紅葉の中に野生のリンドウを見つけて
ドキドキしたのを思い出します。
宮沢賢治はこんな風にりんどうの花を見ていたんだな~。
「桔梗いろの空」という表現も好きです。
いつか表現してみたい。
今、織っている図案。
どなたかが描かれているのですが、勉強になります。
どのように略して、どこを残して表現するか。
でも何の花か分かるように。難しい。
なんとか、納期までに間に合いそうな気配も出てまいりました。
あとひと息!
写真は、家でお仕事を始めてから
杼をMAXで使ったときのもの。...
つまり…柄がごっちゃごちゃしていると、こうなります。
雑然としているようで、本人は
この辺りは左の花の、この辺りは葉っぱの、と把握しております。
またしても、注文品なので柄はお見せできません。
天井画のように四季の花が美しい袈裟なのですが、残念。
杼は以前に沢山、購入していたのですが
毎回使う数はある程度決まっていて、同じのを毎回使うので
ずっと出番のなかったものがありまして…。
それが内側にネコの毛皮を貼った、これ。
糸がほどけていくのをふせぐそうですが、たまに混じっています。
お蚕さんの命を沢山もらっておいて、かまととぶったりはしませんが、
なんとなく使いづらいのです。苦笑
そういえば、織物ってなんで機械織りでも
「伝統工芸です」というところがあったりするのでしょう?
「職人の技です」「西陣織です」というなら、分かりますが。
でも、手織りだからといって
「伝統工芸です」とは売り文句にしたくないです。
こんな技術で作っています。
だから、こんな面倒なことしてますが(杼MAXとか…)
こんなことができるんですよ~。
そんな風なものが作りたいです。